vol.3 ホテル視察①:静けさと品格の「The Emory」
ラグジュアリーホテルのルームツアーから始まったこの日は、
朝から快晴☀️ 天候にも恵まれて、ウキウキとチャターバスに乗り込み
ガイドさんの街並み説明とホテル情報に期待膨らむ中、一件目のホテルに到着
The Emory — ロンドン屈指のプライベートホテル
最初に訪れたのは、五つ星ホテル 「The Emory(ザ・エモリー)」。
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全60室がスイートのみという贅沢なつくり。
規模をあえて抑えることで、ゲストのプライバシーを守り、
きめ細やかなサービスを提供しています。
通常は見学を受け付けていないホテルですが、
今回は jaybule 三宅利香さん の熱意とツアー会社の交渉により特別に許可を取得。
日本人グループとしての見学は初めてとのことでした✨
贅沢な邸宅のようなスイートルーム
30名を2グループに分け、待合室で紅茶とビスケットのおもてなし。
このホスピタリティの細やかさに、すでに感動です。
デザイナー デニース氏 の案内で、
コンセプトの異なる2つのスイートルームを見学しました。

Patricia Urquiola × 自然光が描く柔らかな空間
まず最初に見学したのは、
世界的デザイナースペインの パトリシア・ウルキオラ(Patricia Urquiola) のフロア。
彼女はホテルの3階フロアを担当し、客室と中央廊下を一体の流れとしてデザインしています。
部屋の入口からバスルーム、リビング、寝室へと続く動線は
まるで突板パネルに包まれた印象、光も多く入り動線も流れるように自然。
ウールや木などの自然素材を基調に、
品のある素材質感と、整然直線的で直線的シームレスな空間デザインが調和しています。
家具や照明、調度品はすべてオリジナルデザイン。
手触りや素材の重なりが絶妙で、控えめながらも存在感のある造形美。
自然光を考慮したメイクデスク、外の緑を室内に溶け込ませる窓辺、
光を柔らかく受け止める電動カーテン、エアコンの気配すら消した納まりなど、
細部まで「人が心地よく過ごす」ための仕掛けが施されていました。
ホテルという非日常の中にありながら、
日々の暮らしにも応用できるインテリアのヒントが詰まった空間です。
“美しさと快適さは共存できる”──デザインメッセージ感じました。


外部借景パークがゆっくり優しい時間の流れに感じる
バーカウンターは壁突板に溶け込む扉の中に
エアコンは壁スリット開口のみでノイズレス



異なった左右の照明のバランスも絶妙 



ドレッサー納まり溜息出るほど美しい
一般的な住宅設計以上に収納家具も造りこんである
André Fu × 静けさの中に息づくラグジュアリー
続いて見学した2室目は、香港出身のデザイナー アンドレ・フー(André Fu) による空間。
ウルキオラの柔らかな曲線美とは対照的に、
こちらは自然素材を際立たせた有機的で穏やかなデザインが印象的でした。
淡いグレージュトーンを基調に、石材やファブリック、木の質感を活かした壁面構成。
光と陰、素材の呼吸を大切にした設計で、
“静けさの中のラグジュアリー”というフー氏の理念が体現されています。
余白のある空間に漂う緊張感と温度感。
まるで自然の中にいるような落ち着きがあり、
**「五感で味わう上質」**という言葉がぴったり。
過度な装飾を排したインテリアは、
「静けさこそ究極の贅沢」というメッセージを語りかけてくるようでした。







全ての部屋はハイドパークの借景が空間に溶け込んでる
異素材ミックス・カラースキームが本当に美しい

ヘッドボードライン照明が、視線を下げ空間の安定感を生んでいる



世界4人のデザイナーが創る“体験の美術館”
The Emory Hotel は、
外観は建築事務所のRSHP(旧:リチャード・ロジャース・パートナーシップ)が設計を担当。
故リチャード・ロジャースとイヴァン・ハーバーが手がけた現代的な傑作として知られ、
控えめでありながらも特徴的なデザインが、周囲の街並みに溶け込んでいる。と評価されています。
Patricia Urquiola/André Fu/Pierre-Yves Rochon/Rémi Tessier
という4人の世界的デザイナーが各フロアを担当。
それぞれが独自の哲学で空間を構築し、一棟のホテルの中に多様な世界観が共存しています。
この日見学した2つのスイートだけでも、
「素材の表情」「光の使い方」「静けさのデザイン」など、学びの連続。
空間の豊かさとは、装飾ではなく“体験の質”にあると実感しました。
価格に宿る究極の体験価値
最上階のスイートは一泊約1,200万円。
石油王が連泊することもあるという話に一同驚嘆。
他のフロアも一泊100万円前後と聞き、
“ラグジュアリー”という言葉の意味を改めて考えさせられました。
デザインが語る“上質な暮らし”
The Emory のデザインは、華美ではなく静けさに宿る品格。
まるで心を整えるための“暮らしの美学”のようでした。
私たちが日々提案する「暮らしの上質化」にも通じる、
**“本物の空間は、静けさと余白で成り立つ”**という哲学。
デザインが人の感性を澄ませる力を、改めて感じた時間でした。
✈️ 次回予告:
vol.4 ホテル視察②:遊び心あふれる「Ham Yard Hotel」
— カラフルで温かいデザインの中に、暮らしを豊かにするヒントを探ります。






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